ブッシュ・ド・ノエル
<ブッシュ・ド・ノエル>       茶々
 
 皆さん、こんばんわ。木之本桜です。
 今日はクリスマスなの。でね、小狼君のお家でクリスマス会をやるの。えへへ、小狼君と2人きりでだよ。小狼君にクリスマスケーキのブッシュ・ド・ノエルを作って持って行こうと思って、今、知世ちゃんに教えてもらいながら、作ってるとなんだけど、…上手く、作れるか、不安なの。
 
桜「ケーキの生地が上手く巻けないよ~!」
 
知世「慎重にやれば、さくらちゃんなら、きっと、出来ますわ!」
 
ケルベロス「さくら~!わいのブッシュ・ド・ノエルはないんか?」
 
桜「もう、ケロちゃんたら、ケーキ、作るの手伝ってくれたら良いのに!」
 
ケルベロス「そう言うてもな、さくら、わいは食べる専門さかいな!そんなん、無理やりで~!ケーキ出来るの楽しみにしてるで~!さくら!」
 と、言い残して、2階へと上がって行った。
 
知世「ケロちゃんたら、相変わらず、食べる事しか、考えていらっしゃいませんわ!ね、さくらちゃん!」
 
桜「知世ちゃんの言う通りだよ!こうなったら、ケロちゃんには、年末の大掃除、手伝ってもらうんだもん!」
 
知世「それは良い考えですわね!さくらちゃん!ケロちゃんに年末の大掃除、手伝ってもらいましょうか?おほほほほ!」
 
 桜は白いブッシュ・ド・ノエルを作りながら、小狼の事を考えていた。
 
桜(小狼君、今頃、どうしているだろう?)
 
知世「さくらちゃん!手が止まってますわよ!もしかして、今、李君の事を考えていらっしゃったんですか?」
 
桜「うん!そうだよ!小狼君、今頃、どうしてるかなあって思って!」
 
知世「多分、クリスマス用のお料理を作っていらっしゃるのでは?さくらちゃん!良いクリスマスになれば、いいですわね?さくらちゃん!」
 
桜「うん!そうだね!知世ちゃん!良いクリスマスになれば、いいよね?」
 
知世「はい!さくらちゃん、ブッシュ・ド・ノエル、仕上げに取り掛かりましょうか?」
 
桜「うん!」
 
知世(本当は私、さくらちゃんと2人きりでクリスマスを過ごしたいのですが、来年は私と一緒にクリスマスを過ごしたいのですわ!)
 
 
 
<小狼side>
 
 同じ頃、小狼は料理とクリスマスケーキを作っていた。実は、こちらのクリスマスケーキも、ブッシュ・ド・ノエルです。違うところはココアのかかったチョコレートケーキである事です。
 小狼はブッシュ・ド・ノエルの仕上げをしていた。
 
小狼「料理は完成したし、ブッシュ・ド・ノエルだけだな!」
 
 小狼はケーキにココアの雪を降らせる。
 窓を見ると、外は雪が降っていた。
 
小狼「あっ!雪だ!綺麗だな!きっと、さくらも、今頃、雪を観ているんだろうな!ああ、さくら、早く、来ないかな!」
 
 小狼は雪を観ながら、桜の事を待っていた。
 
 
 
<桜・知世side>
 
桜「知世ちゃん、今日は手伝ってくれてありがとう!」
 
知世「いえ、良いんですのよ、さくらちゃん!さくらちゃんが困った事が有りましたら、いつでも、呼んで下さいな!その時はさくらちゃんの所へ、飛んで行きますわ!それより、さくらちゃん!李君の所へ、行かれてはどうですか?」
 
桜「そうだね!そろそろ、行かなきゃ、小狼君、待ってるもんね!あっ!そうだ!私ね!知世ちゃんに渡したい物が有るの!ちょっと、待ってね!今、持ってくるから!」
  桜は知世に買ったクリスマスプレゼントを取りに行った。
 
桜「はい、知世ちゃん!私からのクリスマスプレゼントだよ!」
 
 知世は桜からクリスマスプレゼントを受け取る。
 
知世「ありがとうございます!さくらちゃん!私、とても、うれしいですわ!私も、さくらちゃんにお渡ししたい物がありますの!」
  知世は袋から自分の作った服を取り出した。それは、まるで、サンタクロースの着ている様な真っ赤なワンピースだった。
 
知世「さくらちゃん!これを着て下さいな!」
 
桜「はうう!恥かしいよう!あれ?これ、去年も、着た様な気がするけど?」
 
知世「いえ、これは去年のデザインの物と似てはいますが少しと異なりますのよ!さくらちゃん!」
 
桜「あっ!ホントだ!柊が付いてる!」
 
知世「はい、良く気がつきましたわね!さくらちゃん!私がさくらちゃんの着替えをお手伝いしますわ!」
 
桜「いいよ、知世ちゃん!自分で着るから!」
 
知世「解りましたわ!さくらちゃん!着替え終わりましたら、私に撮らせて下さいな!」
 
桜「はう!また、なの?知世ちゃん!」
(いつ、小狼君の所へ、行けるの?ごめんね!小狼君!知世ちゃんとの用事が済んだら、必ず、小狼君の所へ、私は行くから、もう少しだけ、待っててね!)
 
終わり

<コメント>

 この小説は「くりすます日和。」に投稿させて戴いた作品です!

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