お揃いのプレゼント

<お揃いのプレゼント>         茶々

―この話はクリスマスイブの日の話である。
 俺は、その日、桜のクリスマスプレゼントを買う為に友枝デパートに向かった。
 目当てのコートを買うため、婦人服売り場に言った。
 そこで、目当てのコートを見つけた。
 
小狼「桜が欲しいって、言ってたやつは確か、これだよな?コートにファーが付いたやつ!」
細い眼の少年「千春ちゃんが欲しいって言ってたのって、ファー付きのコートだよね?うん!うん!」
 そこへ、細い眼の少年が現れた。
 
細い眼の少年「ってあれ?やあ!こんばんわ!李君!」
 
小狼「こんばんわ!山崎!」
 
山崎「君も、クリスマスプレゼントを買いに来たのかい?しかも、僕と同じクリスマスプレゼントなんだね!おそろだねえ!」
 
小狼「ああ、そうだなって、何で、お前がここにいるんだ、山崎?普通の服屋で買えば良いだろ?」
 
山崎「実はねえ、その事なんだけど、そこより、友枝デパートの方が安いんだよ!しかも、X'MAS割なんだね!」
 
小狼「X'MAS割って、何だそれは?」
 
山崎「よく知らないんだけどねえ、いつもより、安いっていう事じゃないのかい、李君?」
 山崎はいつもの嘘をつくと、思いきや、何故か、本当の事を言っていた。
 
小狼(山崎が、本当を言った!もしかして、雪でも、降るんじゃないのか?)と、俺は思ったのだった。
「そうなのか?じゃあ、買うべきだなあ、それは!」
 
山崎「そうだね!これは、買うべきだね!うん!うん!でも、これは僕が買うんだからね、李君!」
 
小狼「いやいや、後から来て、横取りするつもりか?お前は!」
 
山崎「こういう物はね、獲ったもん勝ちなんだよ?李君!あはははは!」
 
小狼「それは、違うだろ?山崎!」
 
山崎(桃色で、照れてるよ!李君!桃色は木之本さんの大好きな色だもんね!)
小狼「今、何か言ったか、山崎?」
 
山崎「いや、何でもないよ!」
 
小狼(いや、何でもないじゃないだろ!今、俺に聞こえる様に一人言を言ったぞ!)
 
山崎「白色は一つしかないんだからね!」
 
小狼「他にも、あるだろ?赤とか、青とか、桃色とか、////・・・」
 
山崎「僕はこの白色が良いんだよ!」
 
小狼「ふ~ん!まだ、言うのか?お前は、それを!」
 
山崎「まさか、僕に喧嘩でも、売ろうっていうのかい?君は!」
 
ツインテールの少女「あのねえ、山崎君!私は、別にその色じゃなくても良いんだからね!山崎君!こんばんわ!李君!」
 二人が喧嘩していると、そこへ、ツインテールの少女が現れた。
 
小狼「こんばんわ!三原!」
 
山崎「やあ、こんばんわ!千春ちゃん!僕が白色にしたい理由はね、その方が可愛いからだよ!千春ちゃん!」
 
千春「いや、それ、答えになってないから!さっきも、言ったけど、違う色で良いから!」
 千春は山崎の答えに反論する。
 
山崎「えっ!?そうなのかい?」
 
千春「うん!だからね、それを李君に譲りなさい!私、青が良いなあ!」
 
山崎「青色って、どっちのだい?青色?それとも、水色?」
 
千春「水色に決まってるでしょ?」
 
山崎「千春ちゃんって、わがままだねえ!さっきは白色が良いって言ってたのに!」
 
千春「あんたはいち、いち、うるさいんだから!別にいいでしょ!」
 
小狼(はああ、ああ、もう、ホントに呆れた奴らだなあ!)
「有り難う!三原!きっと、桜は喜ぶと思う!」
 
千春「そっか、それはよかった!さくらちゃん、絶対喜ぶよ!」
 
小狼「そうか!」
 
山崎「千春ちゃん!早速、試着してみなよ?」
 
小狼「なっ!?」
 
千春「えっ!?ここで?////」
 
山崎「今、ここでだよ?」
 
千春「わ、わかったわよ!着ればいいんでしょ!」
 千春は、コートを早速、試着してみた。
 
小狼(俺は、似合うと思うが!)
 
山崎「馬子にも、衣装だね!千春ちゃん!あははは!」
 
千春「何だって?今、何て言ったの、山崎君?もう一回、言ってくれる?」
 
山崎「だから、馬子にも、衣装だって言ったんだよ!千春ちゃん!」
 
千春「何ですって?」
 千春は山崎の首を絞める。
 
山崎「ごめん、千春ちゃん!冗談だよ!あははは!」
 
小狼(俺にはどうも、冗談には聞こえないがな!)
 
小狼「ホントに呆れた奴だなあ!お前は!俺はもう帰る!」
 
山崎「いや、待ちなよ?李君!」
 
小狼「何で、引き留めるんだ?まだ、何か用が有るのか?」
 
山崎「君に渡したい物が有ってってねえ、・・・」
 
小狼「えっ!?」
 
千春「それって、ここでやる事なの?」
 
山崎「やっぱ、いいや!」
 
小狼「いいのか?」
 
山崎「大した物じゃないしね!じゃあね!李君!また、明日!」
 
小狼「ああ!また、明日な!」
 
千春「いいの?山崎君!渡さなくて!渡したい物が有るんでしょ?」
 
山崎「うん!いいんだよ!別に!」
 
千春「ホントに?でも、その緑色のプレゼントの箱、渡さなくいいのね?」
 
 山崎の後ろには、緑色のプレゼントの箱があった。
山崎「あはは!見つかちゃったか?でも、いいんだよ!こんなのより、木之本さんのプ
レゼントの方が、李君は喜ぶと思うけどね!」
 
千春「でさあ、その緑色の箱、何が入ってるの?山崎君!」
 
山崎「ああ、これはね、・・・・ペンとシャーペンが入っているんだよ!」
 
千春「そうなんだ~!」
 
山崎「じゃあ、帰ろっか?千春ちゃん!」
 
千春「うん!山崎君!」
 二人はデパートを後にした。
 
<エピローグ>
 
 小狼はまだ、デパートに居た。
 
小狼「後は明日のクリスマスケーキだけだな!うん?しかし、何か、忘れてる様な気が
するなあ?いったい何だろう?ああ、そうだ、山崎がペンとシャーペンのセットが欲し
いと言ってたのを忘れたな!」
と、文房具売り場へ、小狼は向かった。
 
小狼「これ、下さい!クリスマスプレゼント用にラッピングして下さい!」
 
レジ係「はい、わかりました!これ、恋人にプレゼントするんですか?」
 
小狼「いえいえ、違いますよ!友人に!」
 
レジ係「そうですか!はい、どうぞ!」
 
小狼「有り難うございます!」
 小狼は文房具売り場を後にして、再び、食品売り場へ向かった。
 
END

<コメント>

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