あなたに恋をして
昼休み、女の子達は、教室である少年の話をしていた。
利奈「彼って、カワイイよね!」と言った。
一葉「彼って誰の事?利奈ちゃん!」とたずねた。
利奈「彼っていうのは、雨寺 輝君の事よ!一葉(いちは)!」
一葉「ああ、ひかる君の事ね!」と言った。
利奈「ひかる(・・・)君じゃなくて輝(あきら(・・・))君よ!」と言い直した。
一葉「えっ、そうだったの?ごめん、あきら君かあ。マンガと間違えてた!」
利奈「また、マンガの話?」
一葉「そうよ。マンガの場合、輝を[ひかる]って読むんだって!」
利奈「へえそうなんだ!って、違うでしょ!」
一葉「あれっ?何の話をしてたんだっけ?」
利奈「輝君の話!」
一葉「そうだったごめん!輝君の話ね!」
利奈「そうよ!話を元に戻すわよ!輝君って、カワイイよね?」
一葉「私も、そう思うよ!」
女の子「利奈ちゃん!一葉ちゃん!何の話しているの?」
 教室に女の子が入って来た。
一葉「あきら君の話をしているんだよ!あっ、もみじちゃんだ!」
利奈「あっ、ホントだ!紅葉だ!」
 紅葉と呼ばれた女の子は、東堂 紅葉(とうどう もみじ)である。
紅葉「あきらちゃんの事ね!」
2人「うん!」
利奈「紅葉は、輝君の事どう思う?」
紅葉「カワイイと思うけど・・・あきらちゃんには、カッコイイところも、あるの!」と答えた。
利奈・一葉「えっ?そうなの?私達は、そう思わないけど、どこがカッコイイの?」
紅葉「いいから、私の話を聞いて!あきらちゃんは、神社の息子で、私の幼馴染なの!あの薙刀(なぎなた)さばきがカッコイイの!もちろん、御子(みこ)服もね!それから、ええっとね~・・・・・」
利奈・一葉「もういい!分かったから、紅葉/もみじちゃん!」と、2人が止めた。 
 私達は教室の窓から運動場を見ていた。
紅葉「お~い!あきらちゃん!」
 私は窓から手を振った。
 彼は私に向かって手を振り返した。
紅葉「2人に聞きたい事があるんだけど・・・」

利奈・一葉「なあに、紅葉/もみじちゃん!」
紅葉「2人の好きな子って誰?」

利奈「私は野球部の沢村先輩かな?」
一葉「カッコイイもんねえ~!」紅葉「そうだね~!一葉ちゃんは?」
一葉「私はねえ、剣道部の強君!」

利奈「へえ~、そうなんだ!」
利奈・一葉「どうしたの?紅葉/もみじちゃん?」
紅葉「えっ?何でもないよ!あははは・・・!」
利奈・一葉「?!」
紅葉「私、あきらちゃんとこ行くね!」
利奈・一葉「行ってらっしゃい!」
 
 
 
利奈「紅葉って、ホント輝君の事、好きだよね?」
一葉「うん、そうだね!」
利奈・一葉「私達には理解出来ない!」
 

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