<イントロダクション>
君は何故か、僕の友達の口癖に似ていた。
―姿は違うのにどうして、なんだい?僕の考え過ぎかい?
<僕は君にすれ違った>
―登校途中―
少女顔の少年「ああ、遅刻だ!今日は週番だって言ったのに、結衣の奴~!」
いらいらしながら、少女顔の小さな少年が僕達の横を自転車で通り過ぎて行った。
山崎「ねえ、千春ちゃん!」
千春「なあに?山崎君?」
山崎「何かさ~、喋り方李君に似てない?」
千春「気のせいじゃないの?」
山崎「そっか~!」
千春「それに李君には、妹居ないでしょ!」
山崎「そうだね~!でも、妹の様な子はいるよ!」
千春「いとこの苺鈴ちゃんか!」
山崎「そうだよ!2人共、元気かなあ~!」
千春「苺鈴ちゃんは元気だと思うけど、李君は、どうなんだろうね?」
山崎「さあね!僕に連絡くれないし、わからないよ!」
千春「そうなんだ!気になるんだったら、連絡してみたらどう?」
山崎「そうするよ!」
―小学校―
山崎(結局、李君に連絡出来なかった!)
桜「おはよう!」
知世「おはようございます!さくらちゃん!」
千春・奈緒子・利佳「おはよう!さくらちゃん!」
山崎「あ、うん!おはよう!木之本さん!」
(君は何故か、僕の友達の口癖に似ていた気がするけど、姿は違うのにどうして、なんだい?僕の考え過ぎかい?)
「はぁ~!」(ため息)
桜「ねえ?知世ちゃん?」
知世「どうかなさいましたの?さくらちゃん?」
桜「あのね、知世ちゃん!山崎君、なんか、元気ないよね?」
知世「確かにそうですわね!何かあったんでしょうか?」
桜「そうだよね!知世ちゃん!心配だね!山崎君!」
(どうしたんだろ?山崎君!千春ちゃんに聞いてみようっと!)
「あのね、千春ちゃん!山崎君の事で、聞きたい事があるんだけど?なんか、あったの?」
知世「私も、山崎君の事で、お聞きたい事がしたい事がありますの!何かありましたの?」
千春「うん!登校途中に男の子すれ違ってね、ずっと、あんな感じなの!」
桜「そうなんだ~!」
知世「そうですの!もっと、詳しく話して下さいませんか?千春ちゃん!」
千春「うん!あのね、とても、言いにくいんだけどね、山崎君たらね、李君に似てるとか、可笑しな事、言うのよ!」
桜「ほえ?小狼君に?」
知世「え?李君にですか?」
桜「どこが、小狼君に似てるの?」
千春「喋り方だよ!」
桜「そうなんだ~!」
知世「そうですの!」
千春「あんた、ねえ!」
山崎「何だい?千春ちゃん?」
千春「いいかげんにしたら、どうなのよ?ねえってば!」
山崎「って言うけどね?千春ちゃん?李君に似てるんだよ?彼は!」
千春「まあ、そうだけどね!そんなに気になるなら、一度、会ってみたら、どうなのよ?」
桜「千春ちゃんの言う通りだよ!会ってみたらいいと思うよ?」
知世「そうですわね!お会いしてみたら、どうでしょうか?」
(おもしろそうですわ!)
山崎「ええっ?何を言ってるんだい、君達は?」
千春「まあ、会うだけなら、いいんじゃない?」
山崎「わかったよ!千春ちゃん!会ってみるよ!」
(会うだけなら、いいよねえ?)
―下校途中―
女の子「体育の授業、長距離だったじゃない?走るのあの子に結局勝てなかったの!もうちょっとで勝てるとこだったのに!」